生牡蠣食わせろ

妊婦が生牡蠣食うまでの記録

34週 天ぷら

妊娠33週、ついに入院した。28週から切迫早産、子宮頸管が短くなって早産の恐れがある、という状態で自宅で絶対安静をしていた。その間、出産前のライブ納めと思っていたEXILE系5公演はすべて行けなかった。おれの推し……おれのアリーナ席……。

とはいえ妊娠初期から頸管の短さは指摘されていたし、妊娠後期になってからはガンガン短くなっていくのでそろそろヤバいんじゃないか入院もありうるのではと覚悟はしていた。33週での鳥貴族もなんとなく最後の外食になるのではと感じていた。トリキ行けてよかった。

健診では子宮頸管が1.6センチとなり、即入院が決まった。PCR検査を受けたら即車椅子で病室へ運ばれ、点滴を打たれた。この点滴が辛いのなんのって。妊娠37週未満で産むと早産になり、赤ちゃんは生存できても肺が未熟なため保育器に入ったりなんだりとよろしくないらしい。最近の医療の発展は著しいけどわが子になるべく負担はかけたくない。だから点滴でお腹の張りを抑えてどうにか週数を稼ぐ。

んだけど副作用の動悸や頭痛、発熱はつらいし、一日中ベッドの上だし、大部屋だから電話するにはラウンジに行かなきゃ行けないし、何より食事がキツかった。

1週間で体重が3キロ増えたので、医師から減塩を心がけろと言われていた。1日の摂取食塩を6.5グラムに抑えていたから病院食もいけるんじゃね?と思っていたし、実際味しねえじゃんこれみたいなおかずもあったけど、なるほどこういう献立にすればいいのねと勉強になった。

食事の何がキツいって、食感が全部やわらかい。おかずも米も全部やわやわのやわ。お米もかため派としてはしんどい。揚げ物のころももやわい。なんで?揚げ物ってもっとこうサックリしてるじゃん。なんでこんなフニャってしてるの?揚げ出し豆腐じゃないんだからサックリ食感大切じゃん?なんで?てかなんでお麩をフライにした?もう無理絶対退院したら天ぷら食べたい。サクサクした衣にプリッとしたエビとか、サクサクした衣にパリッとした大葉とか、サクサクした衣にじゅわっとしたシイタケとか、そういうものが私は食べたい。この時のツイッター、天ぷら食べたいbotかってくらい天ぷらのことしか呟いてない。

結局36週まで約3週間入院して、退院した日はお蕎麦屋さんで天せいろを食べた。そういえば入院食って全部ぬるかったな、と熱々の天ぷらと冷たい蕎麦で実感した。久々の熱々で口の中を火傷したけど幸せだった。その旨を呟いたらフォロワーズがめちゃくちゃイイね!よかったね食べられて!って言ってくれて温かかった。